中国では、2012年のスマートフォンユーザー数が3億人に達したということです。そんな巨大スマートフォン市場を背景に、スマートフォン向けの広告市場も拡大。2012年のモバイル広告市場規模*は2億8,900万ドル(約296億円)とまだまだ小さいですが、2013年度は7億2,200万ドル(約739億円)、以降も右肩上がりに成長する見込みです。アドネットワークの数も急増し、広告の種類や表示の方法も多様化しているといいます。いまだにデータ通信使い放題のプランは登場していませんが、通信料は以前に比べて格段に値下がりしており、3G回線の普及も進んでいます。
eMarketerによると、2012年の2億8,900万ドルという数字には、「SMS、MMS、P2Pメッセージ広告」が含まれていないとのこと。SMS、MMS、P2Pメッセージ広告といったメッセージベースの広告は、モバイル広告市場全体の55%以上を占めると推測されるそうですが、これらもいずれはインターネット広告に置き換えられていくのでしょう。
日本のスマートフォン広告市場規模は856億円(2012年)、米国のモバイル広告市場規模*は41億1,000万ドル(2012年、約4,160億円)といわれていますので、中国のモバイル広告市場はまだまだ伸びしろがありそうですね。これまで中国が同市場で立ち後れていた要因としては、ダウンロード速度の遅さ、トラッキング/分析サービスの不足などが挙げられるようです。ただ、それらの問題も、圧倒的なスマートフォンユーザーの増加を受けて対応が加速しており(3G回線も普及)、2013年度より一気に市場が拡大する見込みということです。
*フィーチャーフォン向けの広告を含む
